どのパワーメーターがいいのか?
現在、複数のパワーメーターが市場に出ています。米国CycleOpsのPowerTap®、ドイツSchoberer Rad Meβtechnik社のSRMなどが代表的なパワーメーターです。最近は他にも複数種類のパワーメーターが市販されており、使用目的などを考えて最適の測定器を選択できます。競技用に限れば、ひずみゲージを備え直接力を測定する高精度な測定法、万能な使用環境を考えると、SRMおよびPowerTapの優位はゆるぎません。
使用する環境、測定精度、コスト、使いやすさなどから最適のパワーメーターを選択します。
また競技におけるレース評価ではSRM、PowerTapが適しています。
プロ選手のように、基本的に1台の自転車乗り続ける、レースで軽量ホイールなどを使う場合、SRMは便利です。これに対して、一般レーサーのように複数台の自転車を所有して、自転車を乗り換えたりする場合はPowerTapの取り付けの簡便さは非常に便利です。
競技のためではなく、気持ちよく走るためある程度まではトレーニングしたい、という目的ならば、iBikeなどでも十分です。
SRM | PowerTap | |
トルク測定箇所 | クランク内 |
後輪 ハブ内 |
機能 | パワー,ケイデンス,心拍,スピード,距離, 時間,気温 |
パワー,ケイデンス,心拍,スピード,距離,時間,気温 ,仕事量 |
自転車への取り付け方法 |
ボトムブラケットに対応するSRMのタイプを選択し、フレームにBBと共に組み付け |
通常のホイール交換 |
測定精度 |
±1.5% |
±1.5% |
重量(コンピュータ部含む) |
650~740g |
488~648g |
全天候性 | ○ | ○ |
値段 |
¥294,000~479,000 |
¥155,000~225,000(ハブのみ) |
使用プロチーム例 |
Team Columbia(USA) |
Garmin Chipotle(USA) |
米国CycleOpsのPowerTap®は測定精度、値段、使いやすさなど総合的に見て、優れたパワーメーターです。
PowerTapのメリットとして以下の点が挙げられます。
PowerTap®のメリット
1) 測定精度が高い(1.5%)
2) 取り付けが簡単で(ホイールの取り替え)、複数の自転車間で簡単に付け替えができる。
3) プロと同じ測定機材が、安価な値段で購入できる。
4) 付属のデータダウンロード&解析ソフトはWindows、Mac-OS、Linuxに対応
PowerTap®には以下の3種類があります。
名称 | PowerTapSL2.4 | PowerTapSL | PowerTapPRO |
外観 | |||
特徴 | 構成部品は本体の車輪とコンピュータ部。軽量で無線で信号を受信するため、取り付け、付け替えが簡単 | PowerTapPROの軽量版 | センサーケーブルでデータ信号を受信するPowerTapPROはフリーボディーがスチールとなり、耐久性重視。 |
測定精度 | ±1.50% | ±1.50% | ±1.50% |
無線機能 |
○ |
× | × |
保証期間 |
1年 |
1年 |
1年 |
ハブ重量[g] | 416 | 416 | 576 |
フリーハブ |
合金 |
合金 |
スチール Shimano |
ハブシェル | カーボン/アルミニウム | カーボン/アルミニウム | カーボン/アルミニウム |
ホール数 | 20,24,28,32 | 20,24,28,32 | 20,24,28,32 |
機能 |
パワー/心拍/スピード/ケイデンス(計算値)/距離/エネルギー消費量 |
パワー/心拍/スピード/ケイデンス(計算値)/距離/エネルギー消費量 |
パワー/心拍/スピード/ケイデンス(計算値)/距離/エネルギー消費量 |
データ記録可能時間 |
7時間(1秒)/15時間(2秒) | 7時間(1秒)/15時間(2秒) | 7時間(1秒)/15時間(2秒) |
データ区分機能 |
○ |
○ |
○ |
取り付け |
コンピュータブラケット |
コンピュータブラケット |
コンピュータブラケット センサーケーブル 本体(ホイールの交換) |
サイクルコンピュータ機能 |
○ |
○ |
○ |
心拍計機能 |
○ |
○ |
○ |
ハブ本体電池形式 |
SR44×2個 |
SR44×2個 |
SR44×2個 |
コンピュータ電池形式 |
CR2032 |
CR2032 |
CR2032 |
どのPowerTapがいいのか?
これも目的によって選択します。レースでも使うならば、軽量なSL2.4あるいはSLがいいでしょう。練習用と割り切るならPROがベストです。
SL2.4はハブ内で測定したパワー値からケイデンス値を計算します。オプションでケイデンスセンサーを使うことにより、通常のケイデンスセンサー機能が加えることができます。計算値も十分な精度がありますが、より正確にケイデンスを測定したい場合にはケイデンスセンサーを使うことをお薦めします。
SLおよびPROはケイデンスセンサーが付属しており、通常のケイデンス機能を有しています。
堅牢性、コスト、重量差を考えると、PROは特にリーズナブルなパワーメーターです。またSL2.4はコンピュータとホイール交換だけで複数の自転車へ移し替えられるので、自転車を複数台持っている方には便利です。
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